平成30年度 安房地域医療センター 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 39 33 33 40 95 183 459 797 939 403
当院は千葉県の最南端に位置しており、医療圏の高齢化率は41.0%(2019年4月1日現在)と非常に高く、県内でも特に高齢化が進んだ地域となっています。当院の年齢階級別の患者構成にもそれが顕著に表れており、60歳以上の方の占める割合は全体の86.0%に上り、中でも80歳代が31.1%と最も多く、高齢者の割合が非常に高くなっています。
一方で、小児に対する入院医療も提供していることから、10歳未満の方についても一定数おり、地域の小児医療の一翼を担っていると言えます。
性別では、全体の比率は男性:女性=56.0%:44.0%となっています。70歳代までは男性の割合が64.8%と高くなっていますが、80歳以上になると女性が54.8%まで増え、割合が逆転しています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 21 2.67 4.96 0.00% 68.29
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 定義副傷病なし 10 2.10 2.67 0.00% 72.10
060100xx99xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 手術なし - - 2.99 - -
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 処置1なし 処置2なし 定義副傷病なし - - 8.95 - -
060170xx02xxxx 閉塞,壊疽のない腹腔のヘルニア ヘルニア手術 腹壁瘢痕ヘルニア等 - - 8.26 - -
外科では、鼠径ヘルニアおよび大腸ポリープに対する治療が中心となっていますが、その他にも腸閉塞に対する保存的治療や痔核の手術も行っています。
鼠径ヘルニアとは、一般的に脱腸と呼ばれる疾患です。内臓を収めておく筋膜の力が低下することで、鼠径部(太ももや足の付け根)の筋膜の間から内臓や腸がはみ出した状態になります。治療は手術に限られ、主にメッシュといわれる人工膜で筋膜を補強し隙間を塞ぐメッシュ法で行われています。手術の方法には、鼠径部切開によるものと腹腔鏡によるものの2種類があり、体の状態に応じて適切な方法を選択しています。当院では、腹腔鏡によるものが7割程度となっています。
 大腸ポリープは、直腸とS状結腸に多く発生します。内視鏡検査によりポリープが発見された場合、腫瘍の疑いがあるものについては切除します。切除の方法には、ポリペクトミーと内視鏡的粘膜切除術(EMR)があり、ポリープの形状によって使い分けます。切除したポリープは回収し、良性・悪性の確定診断のために病理組織検査を行います。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx02000x 狭心症,慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 処置等1_なし,1,2あり 処置2なし 定義副傷病なし 149 4.42 4.47 0.67% 73.05
050050xx99100x 狭心症,慢性虚血性心疾患 手術なし 処置等1_1あり 処置2なし 定義副傷病なし 139 2.98 3.01 1.44% 71.48
050050xx99200x 狭心症,慢性虚血性心疾患 手術なし 処置等1_2あり 処置2なし 定義副傷病なし 85 3.08 3.15 0.00% 73.73
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 処置等1_なし,1あり 処置2なし 定義副傷病なし 64 5.06 5.50 1.56% 74.91
050130xx99000x 心不全 手術なし 処置1なし 処置2なし 定義副傷病なし 53 21.75 17.66 9.43% 85.51
循環器内科では、高血圧、心不全、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、弁膜症、不整脈、静脈疾患、末梢動脈疾患など循環器系全般にわたる診療を行っており、入院診療においては、心臓カテーテル検査とカテーテルを用いた治療を中心に行っています。
中でも最も多く実施しているのが、虚血性心疾患に対する心臓カテーテル検査です。これは、心臓の機能や冠状動脈(心臓の筋肉に血液を供給する血管)の状態等を確認するために行なうもので、診断を確定し、具体的な治療方針を決定するための非常に重要な検査です。具体的には、カテーテルを手首や腕または足の付け根から挿入し、血管を通して心臓までもっていき、心臓の圧を測定したり、造影剤を注入して冠状動脈に狭窄や閉塞がないかを調べたりします。
次いで多いのが、経皮的冠動脈インタベーション(PCI)となっています。これは、前項目の検査で冠状動脈に高度な狭窄や閉塞が見られた場合に行う治療法で、バルーンカテーテル(先端に風船がついたカテーテル)を用いて狭窄部を物理的に拡張する方法と、ステントと呼ばれる筒状になった金属製の網を留置する(ことにより血管を支えて拡張を維持する)方法の2種類があります。
閉塞性動脈疾患では、下肢閉塞性動脈硬化症が大半を占めており、バルーンカテーテルやステントによる血管拡張術が行われています。
心不全とは、心臓の機能が低下して、全身に十分な血液を送り出せなくなった状態を言います。心不全になると身体に必要な酸素が不足することで息切れがしたり、血流が悪くなることでむくみが現れたりします。悪化すると酸欠状態になるため、安静時であっても呼吸が困難になります。治療は、利尿薬(体内の水分を調節)や血管拡張薬(心臓の負担を軽減)、強心薬(心臓の働きを助ける)などによる薬物療法と酸素吸入を併せて行うとともに、必要に応じてリハビリテーションも行います。
その他にも頻脈性不整脈(脈が早くなる不整脈)に対する根本的な治療であるカテーテルアブレーション(心筋焼灼術)や徐脈性不整脈(脈が遅くなる不整脈)に対するペースメーカー治療なども行っています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080270xxxx0xxx 食物アレルギー 処置1なし 24 1.04 2.47 0.00% 6.00
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 処置2なし 定義副傷病なし 15 1.00 3.56 0.00% 3.27
040100xxxxx00x 喘息 処置2なし 定義副傷病なし - - 6.62 0.00% 5.50
小児科では、食物アレルギー・薬物アレルギーに対する負荷試験実施のための入院が大部分を占めており、食物アレルギーに対しては食物経口負荷試験を実施しています。これはアレルギーが疑われる食品を摂取し、症状発現の有無を確認するものです。これによって、食物アレルギーの確定診断(原因アレルゲンの同定)や安全摂取可能量の判断および耐性獲得の診断が下せるようになります。また、除去食物を必要最小限に抑えることが可能となるため、お子さまだけでなく保護者の感じている不安やストレスの軽減にもつながっています。
なお、検査中にアナフィラキシーなどの重篤な症状が誘発されることがごく稀にありますが、当院では十分な経験を持った医師が担当するとともに、診療ガイドラインの徹底遵守、緊急対応が可能な体制の整備など安全面にも十分配慮して実施しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩,股等 100 46.24 26.30 31.00% 82.59
160760xx97xxxx 前腕の骨折 手術あり 49 10.14 5.68 0.00% 69.02
160690xx99xx0x 胸椎,腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む) 手術なし 定義副傷病なし 32 27.78 19.61 31.25% 76.41
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む) 人工関節再置換術等 23 31.48 24.26 0.00% 75.96
160720xx01xxxx 肩関節周辺の骨折・脱臼 骨折観血的手術 肩甲骨,上腕,大腿等 19 23.32 15.48 0.00% 73.68
当院の整形外科では、骨折をはじめとした外傷や関節の変性疾患といった整形外科全般の診療にあたっていますが、増加傾向にあるのが高齢者の骨折であり、全体の半数近くを占めています。当院では、大腿骨の骨折(転子部・頚部)が最も多く、次いで前腕の骨折(遠位端)、胸椎・腰椎の圧迫骨折、膝関節症、上腕の骨折(近位端)となっています。
大腿骨の骨折は、脚の付け根側で起こるものが大多数ですが、歩行能力回復のためには手術による治療が必要となります。手術方法には、観血的手術(金属などの器具で折れた骨をつなげる手術)と人工骨頭挿入術(折れた部位を切除して、金属やポリエチレンなどの人工物に置き換える手術)の2つの種類がありますが、転子部骨折に対しては観血的手術、頚部骨折に対しては人工骨頭挿入術が中心となっています。なお、平均的な入院日数は、約1ヶ月半となっています。
前腕の骨折は、転倒などによって手をついた際に起こりやすく、当院においても手関節に近い部分での骨折が最も多くなっています。ほぼ全例において観血的手術が行なわれていますが、治療日数は他の骨折よりも短くなっています。また、平均年齢が他の骨折と比べて低い傾向にあります。
圧迫骨折とは、外部からの圧迫する力によって脊椎(背骨)の一部が潰れてしまった状態のことで、骨の密度が低下している高齢者や女性に多く見られます。安静による保存療法が基本で、当院での治療期間は1ヶ月程度となっています。
上腕の骨折も前腕骨と同様、転倒による外力によって生じやすく、特に肩関節に近い部分の骨折が多くなっています。治療方法は、転位(骨が本来の位置からずれた状態にあること。)の有無により変わります。転位がなければバストバンドなどで体幹に固定する保存的治療を行い、転位があれば手術による治療を行います。手術の方法は転位の程度によって異なり、鋼線などを用いて固定する方法をはじめとして髄内釘やプレートによる固定法がありますが、骨折や身体の状態にあわせて適切な方法を選択しています。
骨折以外で多いものが膝関節の変性疾患です。変形性膝関節症と呼ばれるもので、痛みや腫れ、引っかかりなどの症状があり、加齢とともに発症頻度が高くなります。薬物療法や運動療法などの保存療法で十分な効果が得られなくなった場合に手術を検討することになりますが、当院では人工関節置換術(変形した関節を人工関節に置き換える手術)が多く行なわれています。
高齢者の運動機能の回復には時間がかかることから、総じて平均在院日数(平均の入院期間)が長めとなっていますが、早期かつ円滑な退院に向けて、病棟リハビリテーションの強化や退院前訪問指導、退院後の訪問リハビリテーションの実施など、在宅復帰へ向けた支援にも多職種共働で積極的に取り組んでいます。
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病なし 101 17.67 12.58 6.93% 79.52
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし 定義副傷病なし 70 23.60 20.92 8.57% 88.11
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内,かつ,JCS10未満) 手術なし 処置1なし 処置2_2あり 定義副傷病なし 発症前Rankin Scale 0,1又は2 48 26.31 16.16 16.67% 74.67
0400801499x002 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 処置2なし 定義副傷病なし A-DROP スコア2 46 14.22 15.17 8.70% 84.67
080010xxxx0xxx 膿皮症 処置1なし 43 15.77 12.51 4.65% 72.35
内科(総合診療科)では、分野を特定することなく、広く内科全般の診療を行っています。入院診療における症例では、腎盂腎炎が最も多く、次いで誤嚥性肺炎、脳梗塞、市中肺炎、蜂巣炎の順となっています。
腎盂腎炎とは、腎臓に細菌が感染して起こる炎症で、主な症状として腰背部痛や発熱等が現れます。腎盂腎炎は、突然発症することが多く、女性の方がかかる割合が高くなっています。治療の主体は、点滴による抗生物質の投与と水分補給となりますが、安静を保つことも非常に大切です。なお、治療に要する期間は概ね2週間となっています。
誤嚥性肺炎は、嚥下障害(飲食物を飲み込む機能の低下)が原因で、誤嚥(食べ物や飲み物、或いは唾液や胃液などが誤って気管や気管支内に入ること)が起こり、口腔内の細菌が肺に入ってしまうことで生じる肺炎のことを言います。治療は、抗生物質の点滴投与が中心となりますが、重症度が高い場合には酸素吸入などの呼吸管理も併せて行います。また、当院では、早期からの嚥下リハビリテーションも積極的に実施しており、日常生活動作(ADL)の改善と入院期間の短縮に努めています。
脳梗塞については、発症後3日以内の脳梗塞に対する治療が多くなっています。重篤な意識障害がなく、日常生活の自立度が高い方に対して内服薬の投与やリハビリテーションなどの治療を行っています。
市中肺炎とは、日常の社会生活で罹患した肺炎で、多くの場合、肺炎球菌やインフルエンザ桿菌が原因菌となっています。他にもマイコプラズマやクラミジア、レジオネラなどの微生物が原因となるケースもあり、これらについては非定型肺炎と呼ばれます。基本的な治療は、病原菌等に有効な抗菌薬の点滴投与となりますが、できるだけ早期に適切な薬剤を投与することが重要です。また、肺炎球菌に対してはワクチンがあり、予防接種を受けることで発症や重症化の予防が可能となっています。
蜂巣炎とは、皮膚および皮下組織の細菌感染症で、下肢での発生が最も多く、疼痛や紅斑、浮腫などの症状が現れます。入院中は、安静を保ちながら適切な抗菌薬の点滴投与や患部の冷却などの治療を行います。また、膿などがたまっている場合には、切開による排膿を行います。なお、当院での治療期間は15日程度となっています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 処置1あり 定義副傷病なし 31 2.03 2.53 0.00% 70.19
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 28 3.79 4.96 0.00% 68.25
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 処置1なし 処置2なし 18 5.56 7.20 0.00% 75.56
110420xx02xx0x 水腎症等 経尿道的尿管ステント留置術等 定義副傷病なし 16 2.25 4.29 0.00% 84.50
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 12 7.08 8.65 0.00% 71.58
泌尿器科では、副腎、腎臓、尿管、膀胱、尿道、前立腺、精巣等の臓器を対象として、腫瘍、結石、感染症等の治療を行っています。疾患別の治療実績では、前立腺癌(疑い含む)が最も多く、以下、膀胱癌、水腎症、前立腺肥大症となっています。また、鼠径ヘルニア手術は当科においても実施しています。
前立腺癌については、診断群分類の規定上、疑いも含まれており、実際の内容としては前立腺癌の診断に欠かせない検査である前立腺生検となっています。前立腺生検とは、前立腺に特殊な針を刺して組織を採取する検査法で、癌細胞の有無や悪性度、進行度を調べるために最も重要な検査です。検査自体は30分程度で終了しますが、検査結果の判明までには2週間ほど時間を要します。組織から癌細胞が検出された場合は、その結果に基づいて治療方針を決定することになるため、非常に高い診断精度が求められます。
膀胱癌の治療では、おもに内視鏡を使用した経尿道的手術を行っています。これは、尿道から手術用内視鏡を挿入し、病巣部を電気メスで切除する方法で、開腹手術に比べ簡便で身体的負担が少ないことが特徴となっています。また、入院期間も全国平均に比べて短く、内視鏡治療の利点がここにも表れています。
水腎症とは、尿管(尿の通り道)が詰まることで尿が腎臓にたまり、腎臓が拡張した状態のことです。治療は、ステントと呼ばれる直径1.5~2mm程度のチューブを尿管に入れて尿の通りをよくする手術(経尿道的尿管ステント留置術)を行います。なお、尿管ステントは長期間の留置ができないため、定期的な交換が必要となります。
前立腺肥大症は、薬物治療で症状の改善が得られない場合は、手術による治療が行なわれます。尿道から内視鏡を挿入し、内視鏡の先端に装着した電気メスによって前立腺を切除する経尿道的前立腺切除術が最も標準的な方法ですが、新しい治療方法も積極的に導入しており、高出力レーザーを照射して前立腺組織を蒸散させる光選択的経尿道的前立腺蒸散術も積極的に実施しています。この術式は、従来の電気メスを使用した術式よりも出血や痛みが少なく、早期退院が可能となっています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - 1 8
大腸癌 - - - - 12 1 8
乳癌 - 1 8
肺癌 - - - 1 8
肝癌 - - - 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
この統計は、当院で5大癌の治療を受けた患者数を初発と再発に分けて表したもので、初発についてはステージ分類別に集計をしています。ステージとは癌の進行度合いを意味しており、数字が上がるほど進行している状態となります。
当院では、胃癌と大腸がんが同数で最も多く、次いで肝がん、肺がん、乳がんと続いています。全体における初発と再発の比率は6:4で、胃癌や肺がんについては初発の割合が高く、大腸癌と肝癌については再発の割合が高くなっています。これは、精力的な健診活動を行っている一方で、緊急入院が全体の65%と多いことや、紹介患者さまの割合が高いことが影響していると考えられます。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - 5.86 53.71
中等症 103 16.17 82.95
重症 22 21.00 86.55
超重症 37 20.35 85.41
不明 - - -
市中肺炎とは、病院や施設以外で日常生活を送っていた人(=医療環境との接触が限定的あるいは全くない人)に発症する肺炎のことを言い、ここでは当院に入院した20歳以上の患者数を集計しています。重症度別に見ると中等症の患者割合が60.9%と最も多く、中等症以上の方の平均年齢は約85歳となっています。また、中等症と重症以上の間には平均年齢に4歳程度の開きがあり、高齢の方ほど重症化しやすい傾向にあると言えます。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 117 27.01 78.46 19.67%
その他 - - - -
脳梗塞と診断された患者数をICD(国際疾病分類)に基づいて集計したものです。脳梗塞の治療は、早期に開始するほど効果的とされていますが、当院においては95%以上の方が発症日から3日以内に該当し、その大半が発症当日から治療を受けています。入院期間は1ヶ月程度となりますが、当院を退院後も約80%の方が他の医療機関へ転院し、リハビリテーション等の治療を継続して受けています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 15 0.27 1.00 0.00% 66.27
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 10 0.20 1.00 0.00% 74.40
K6335 鼠径ヘルニア手術 - - - - -
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) - - - - -
K7434 痔核手術(脱肛を含む)(根治手術(硬化療法)を伴わない) - - - - -
外科では、主に鼠径ヘルニアに対する手術を行っています。当院では、当該手術の7割以上が腹腔鏡によるものとなっていますが、開腹手術と比較して体への負担が軽減されることで、早期離床・早期退院が可能となっています。
3番目以下は、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術、痔核手術となっています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 137 2.23 2.23 2.19% 73.18
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 72 1.10 3.26 2.78% 75.07
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 29 1.00 2.45 0.00% 70.45
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 25 1.84 11.32 0.00% 81.76
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 22 1.05 1.95 0.00% 72.14
循環器内科では、虚血性心疾患に対する経皮的冠動脈ステント留置術が最も多く、全体の半数程度を占めています。その次に多いのが、下肢閉塞性動脈硬化症に対する四肢の血管拡張術・血栓除去術で、ここ2年間で症例数が急激に増加しています。以下、不整脈治療の経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ)、ペースメーカー移植術、経皮的冠動脈形成術(その他)となっています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(上腕・大腿) 87 3.62 36.13 21.84% 79.66
K0462 骨折観血的手術(前腕・下腿) 68 3.87 19.46 1.47% 67.87
K0821 人工関節置換術(股・膝) 38 2.34 29.00 0.00% 71.87
K0811 人工骨頭挿入術(肩・股) 37 6.43 39.03 37.84% 82.14
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕・下腿) 28 0.93 2.50 0.00% 57.86
整形外科の領域では、高齢者の割合が高いこともあり、大腿骨骨折に対する観血的手術が最も多くなっています。2番目に多いのが前腕骨や下肢の観血的手術となりますが、平均年齢は10歳以上低くなっています。骨折以外では、股関節・膝関節の人工関節置換術や股関節の人工骨頭挿入術が多く、特に後者は年々増加傾向にあります。また、他の診療科と比較して転院率が高くなっているのは、術後の集中的なリハビリテーションの継続を理由とした転院が多くなっているためです。
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 18 2.11 3.44 0.00% 68.39
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) - - - - -
K533-2 内視鏡的食道・胃静脈瘤結紮術 - - - - -
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) - - - - -
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
内科では、消化器内科や外科において内視鏡による治療・手術を実施した後の病棟管理を受け持っており、専門医との緊密な連携のもとに入院中の治療にあたっています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 28 1.39 1.39 0.00% 68.25
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他) 18 0.94 3.61 0.00% 75.56
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 17 0.12 1.29 0.00% 83.65
K8412 経尿道的前立腺手術(その他) 12 1.00 5.08 0.00% 71.58
K830 精巣摘出術 - - - - -
泌尿器科では、膀胱癌に対する膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術・その他)や尿管狭窄に対する経皮的尿管ステント留置術が中心に行われており、次いで前立腺肥大症に対する経尿道的前立腺手術、精巣摘出術と続きます。なお、手術実施時の平均年齢が76歳を超えて最も高齢となっています。また、一般的には外科で実施されている腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術の実績も多く、泌尿器科以外の症例にも対応しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一 12 0.40%
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 28 0.93%
異なる - -
これらは、「発生率を臨床上ゼロにすることは不可能であるが、医療の質の改善に向けて少しでも低下させることが望ましい」とされている疾病等です。表内の同一とは、入院の契機となった疾病と入院中に主に治療を行った疾病が同一であるか否かを表しています。
当院では、敗血症と手術・処置等の合併症において発生が見られ、それぞれの発生率は0.40%と0.93%となっています。敗血症とは、血液中に入った細菌が全身へと回ることにより、重篤な全身性の反応を引き起こした状態です。原因となる感染症は、肺炎や尿路感染症などが多い傾向にあります。
手術・処置の合併症については、カテーテル感染、ペースメーカー感染、人工股関節の脱臼やゆるみ、透析シャント閉塞などがありますが、十分に注意していても、体内に異物を挿入している限りは避けられないものが多くなっています。
更新履歴
2019/9/30
平成30年度安房地域医療センター病院指標公表
2020/3/4
平成30年度安房地域医療センター病院指標更新